MBAの生活

MBAは忙しい・きついと一般に言われていますが、どのような大変さかどうかなかなか想像もつかないものではないでしょうか。

斯くいう私もMBAに行く前までは、漠然とした忙しさやきつさを想像するのみで、具体的な部分が見えておらず、耐えられるものかもわからない生活になんとなく恐怖感を覚えていたような気がします。

 

MBAのきつさは端的に言えば、

 

圧倒的に時間が足りない

 

に尽きるのかなと思います。

 

時間が足りないと感じる要因は人により様々あるかと思いますが、どんな人間であれ1日は24時間しかないわけで、それをいかに効率良く使うか、どれだけ長く勉強時間に充てられるかで、忙しさやきつさが変わってくるのかなと思いました。

 

基本的にMBAの授業は、

予習(ケースの読み込み、教授からアサインされるケース課題への回答、教科書の読み込み) → グループワーク(グループとしてケース課題への回答をまとめる) → 授業でプレゼン → 復習

というものを1サイクルとして進んでいきます。

ケースはだいたい20−30ページの資料で、日頃からビジネス書などを読んでいる方であれば、30ページなんて1時間もかからず読める文章量だと思いますが、ケースの場合は、そこらのビジネス書とは情報量が段違いに多く、情報を拾いながら頭の中でそれらを組み合わせて読んでいくと相当な時間と体力を消費します。

また、私の場合は大学の授業がすべて英語でしたので、必然的にケースそのものも英語のケースになります。ここでも更に時間が吸い取られます。

後にこのケース課題をもとにグループワークをしますので、個人として何らかの意見を持っていないと話になりません。なのでここが一番注力するべきパートなのかもしれません。

 

次にグループワークですが、予習して自分なりの回答を持った状態でメンバー5人位で、そのグループとしての回答を合意を形成して出します。意見が自分と同じ人ばかりというのは殆どないので、そういった人たちの意見を踏まえながら落とし所を見つけることに取り組みます。大きな意見の不一致がなければ意外とスムーズに行きますが、合意形成を終えた後に、プレゼン用の資料を作るので、ここもかなりの時間を使うことになります。

 

授業はプレゼンがメインで進みます。他のグループの意見を聞きつつ、それに対して質問をしたり意見を述べることが、良い成績を修める上で非常に大きなウェイトを占めますので、他のグループがプレゼンしているときにも気は抜けません。

そして自分たちのプレゼンでも、質疑応答のほうがプレゼンより難易度が高いです。ぶっちゃけプレゼンは事前に相当準備を積むことができますが (逆に言えば、仕事とかでも報告とかプレゼンがイマイチな人はせめてもっと準備しろと言いたいですが…)、質疑応答は想定問答は作れるとはいえ、全てを想定することは難しく、そもそも時間がなかったりで、その場で即座にロジックを作って答えることが求められるのでこれはなかなか厳しいです。まあ、そういったハッタリをかます力・度胸を身につけることもMBAに行く価値といえばそうなのかなとも思います。

 

復習は余裕があればできますが、大体の場合次の授業の予習やグループワークが差し迫っていたりするので、時間という非常に貴重なリソースを復習に使うことは殆どありません。なので、期末課題でエッセイを書かなければいけない場合にもう一度すべての授業を振り返るというこれまた時間を浪費することになります。

 

往々にして、その場しのぎというのが適切ではないかもしれませんが、MBAでは、その日その日を乗り切るのが大変で、気づいたら1学期が終わるような感じです。

思い返せばあっという間だったなという気もしますが、学期中は早く終わってほしいとしか思えませんでした笑

 

こんな生活をしていると、最終的に時間を捻出するためにすることは一つだけで、

睡眠時間を削る

のみです。

つまるところ、使える時間の上限値が24時間と決まっている以上、不稼働となっている時間を減らすことが必要になります。ここにMBAのきつさが詰まっていると思います。

 

そんなところで。